南北戦争において1864年の5月から6月にバージニア州でおこなわれた北軍の攻勢を題材にしたゲーム。1988年にVictory Games Inc.から出版された。デザイナーはJoseph M. Balkoski。1ターンは5日、1ヘクスは2マイル。各ユニットは基本的に1個軍団を表し、1個師団規模のユニットを分遣できる。

1ターンで終わる基本ゲームシナリオと、複数ターンをプレイする上級ゲームシナリオ(3、6、9ターンの3本が含まれている)をプレイできる。

システムやルールの記述方法など、多くの要素がGCACWシリーズへと引き継がれている。

- [[ルール和訳:http://www2.gol.com/users/idioten/civil/leevsgrnt/LvsG_txt.lzh]]
- [[BoardGameGeek:http://www.boardgamegeek.com/game/5680]]にDrewrys Bluffのシナリオが掲載されている。
- [[Vassalモジュール:http://www.vassalengine.org/community/index.php?option=com_vassal_modules&task=display&module_id=58]]
- [[ConSim掲示板:http://talk.consimworld.com/WebX?13@184.PP6tauRmWyP.5@.ee6d265]]

* GCACWシリーズプレイヤー向けサマリー [#d91342c8]

- ZOCからの離脱に追加MPは不要
- 他の友軍ユニットが存在するヘクスから出る際は、ZOCからZOCに直接移動できる(騎兵によるスクリーニングが重要!)
- 攻撃に必要なMPは2+防御側ヘクスに進入するMP(道路やパイクを使用可)
- 最低限1ヘクス移動は無い
- 他の友軍ユニットの上をペナルティなしで通過できる
- 騎兵退却では一律-2MP
- スタック制限はリーダー5人/ヘクス
- 駅焼きは最低2MVで、歩兵は4MP、騎兵は6MPを消費
- 既にFort Markerを持っているリーダーは塹壕構築アクションをできないが、行軍アクションでそのヘクスを離れない、という技はあるな。。。

||Lee vs. Grant|GCACWシリーズ|h
|アクションサイクル1回|40時間|24時間|
|1ヘクス|3.2km|1.8km|
|1ユニット|基本的に軍団|基本的に師団|
|1回のアクションサイクルにパスできる回数|1回だけ|制限なし|
|1ユニットが1回のアクションサイクルに活性化できる回数|1回だけ|最大4回|
|ユニットの兵力とZOCの有無|関係あり|関係なし|
|複数ユニットによる活性化|不可|可|
|Leeのボーナス|攻撃と防御|攻撃のみ|
|攻撃時に目標ヘクス進入分のMP支払い|必要|不要|
|支援/側面攻撃に必要な戦闘力|防御側の1/2|防御側の1/4|
|鉄道の移動コスト|効果なし|道路と同じ|

* ルールの疑問 [#t9871f65]

- 「イニシアティブを譲る」は「パス」とは同義ではない。&br;&color(green){イニシアティブのダイスでより大きい目を出したプレイヤーが手番をおこなわないのは「パス」ではなく、「イニシアティブを譲る」であるため、「イニシアティブの継続」発生の要因にはならない、と考えてます。};

- 1個のヘクスに複数のユニットがスタックしている場合、そのヘクスから及ぶZOCの種類は次のどちらでしょう?
-- 1) そのヘクスに存在しているユニットの合計戦闘値で決める
-- 2) ユニットはスタックしている場合でも、個々にZOCを及ぼす&br;&color(green){これはどちらでもよさそうに思うんですが、どちらかに決めないとゲームにならないので、複数の異なるヘクスから同じヘクスにZOCを及ぼす場合にはその効果が累積しないことを根拠に、2) としてはどうかと思います。};

- 攻撃するMPが残っていない敵軍ユニットに対して騎兵退却をおこなってよいか?

- Valley Tableのダイス修整の3項目(Valleyマーカーが+1のボックスにある場合)がルールでは「-3」、図表では「-2」になっている(この違いがゲームに及ぼす影響は結構大きい)

* ルール和訳について [#vb9abb1d]

:6.1 強行軍|
歩兵指揮官の移動力に足すのは''&color(red){4};''ではなく''&color(red){2};''。&br;&color(green){原文は "He then adds two to the final number."};
:6.3 敵ZOC内での行軍開始|
書き出し部分は、1個以上の''&color(red){他の};''友軍指揮官がいる~、とすべきではないかと思います。&br;&color(green){原文は "If a leader begins a march in an enemy ZOC in which one ore more other friendly leaders are situated,..." 「他の」を省略すると、活性化された指揮官自らが敵ZOCを無効にできるように読めてしまうと思います。};
:7.4 支援指揮官|
防御側に隣接するヘクス(攻撃をおこなう指揮官がいるヘクスを含む)で、防御側の合計戦闘値の半分(塹壕があれば修正される)以上の''&color(red){合計};''戦闘値を持つ''&color(red){1個以上の};''友軍''&color(red){非活性化};''指揮官が占めるヘクス毎に、攻撃側のサイの目に1を足す。&br;&color(green){複数の指揮官の合計戦闘値が防御側ユニットの戦闘値の半分以上であれば、支援指揮官によるダイス修正を得られる、ということだと思います。};
:10.3 橋と移動|
主ZOCは、北軍と南軍の橋を除き、すべての''&color(red){建設された橋、及び};''常設橋を越えて伸びる。&br;&color(green){原文は "Primary ZOCs extend across all built and permanent bridges, except Union and Confederate bridges."};
:13.0 援軍の増強|
当該管理サイクルの増援フェイズの間、%%南北両軍%%''&color(red){いずれかの軍の};''プレイヤーの援軍のサイ振りの目を1増加させる。&br;&color(green){原文は"either the Union or Confederate player's reiforcement die roll is increased by 1."};
:18.1 援軍の増強|
当該の管理サイクルのランダム・イベントフェイズの間に、プレイヤーは「援軍の増強」の結果を受け取る%%ことができる%%''&color(red){ことがある};''。&br;&color(green){原文では"may receive"};
:19.1 分割時の戦力マーカー|
(箇条書きの3番目) 分割された%%北軍%%''&color(red){南軍};''騎兵指揮官には、1以下の兵員値の戦力マーカーを割り当てねばならない。
:20.0 渓谷表と渓谷記録欄|
''&color(red){その後};''ブレッキンリッジオプションを宣言するしないにかかわらず、南軍プレイヤーはサイを1個振り、(略)&br;&color(green){原文の第2ブロック、第2文" Whether he declares the option or not, he then rolls a single die, ..." なので、ブレッキンリッジオプションを宣言したターンには、それによる修正が渓谷表のダイスに適用されるのだと思います。};
:22.3 兵員値の損失|
[ ]内の第2文 騎兵指揮官は''&color(red){敵軍ZOCを通る};''騎兵退却オプションを実行しても、けして兵員ポイントを損失しない。&br;&color(green){原文は "Also, cavalry leaders never lose Manpower points when executing a cavalry retreat option through enemy ZOC's."};
:22.3 焼討ちされた南軍鉄道駅|2に書かれている、鉄道駅焼き討ちによるVPですが、駅のVP値に''&color(red){1.5};''ではなく''&color(red){0.5};''を乗じるべきではないかと思います。&br;&color(green){原文は "multiplied by one-half"};

* Vassalモジュールについて [#p8b31b1f]

- シナリオ3「The Wilderness」のLongstreetの戦力マーカーは1ではなく4。
- シナリオ4「Spotsylvania Court House」の南軍SUB-7はSUB-5が正しい。
- シナリオ5「Spotsylvania to the North Anna」の北軍SUB4を1715に。
- 上級ゲームシナリオでCity Pointに配置されいてるSupply Base Buildは誤りなので取り除く。

*デザインノート [#b88117c3]

(興味の都合上、GCACWシリーズにつながりそうな部分のみ抜粋)

:5.0 アクションサイクル|
プレイヤーがおこなうすべての移動は、おそらく敵軍プレイヤーの計画に若干の変更を強いるだろう。プレイヤーが次に動くのか誰かを知ることのほとんど無いこの「作用・反作用」システムは、予測不可能な特性を有していた南北戦争の作戦の再現を試みるものである。リーの指揮官としての能力は、ダイスの結果が同じときに南軍プレイヤーがイニシアティブに勝つことで表されている。

:6.3 移動制限|
マップ上のほとんどのヘクスには小規模な道路や道が存在しているものと考えてよいが、大規模な部隊の移動に対応できるだけの広さがあったと考えられる道路(Road)と舗装道路(Pike)((アメリカ人の友人に尋ねたところ「Pike」に相当する日本語は「高速道路」か「有料道路」ではないかと言っていた。))のみが描かれている。舗装道路は悪天候であっても比較的良好な状態を保つことができる、砂利が敷かれた、または「板張り(Planked)」の道路である。「電信道路(Telegraph Road)」は資料にした地図には大規模な道路として記されていなかったが舗装道路とした。この道はリッチモンドとフレデリクスバーグを結ぶ最も有名なルートと思われるため、ゲームにおいては舗装道路として扱われる。攻撃をおこなうための移動力消費は適切な戦列の形成を再現している。駅襲撃のための移動力消費は線路をはがし、橋を破壊し、集積所や給水塔の他、鉄道の運行に重要な構築物を焼くために必要な時間を再現している。

:6.5 疲労|
疲労は司令官が疲れたことを意味するものではなく、単に彼にはその日(厳密に言えばそのサイクル)に他の何かをおこなうだけの時間が残されていないことを表している。

:7.2 戦闘力|
統制状態の戦力マーカーはよく休息した戦意の高い兵士たちを表している。混乱状態の
戦力マーカーは疲れた、戦闘意欲のない兵士たちを表している。

:20.0 バレー|
シェナンドー・バレーの保持は南部にとって重要だった。戦場においてリーがグラントを打ち負かしたとしても、バレーが北軍の手に落ちれば南部は戦争に負けたであろう。これはリーが1864年7月初旬にジューバル・アーリーの指揮する第2軍団全部をシェナンドーに派遣した理由を説明している。リーはその数において既にグラントに大きく圧倒されており、さらにグラントはその時点でリッチモンドに1日で到達できる位置にあったことを考えると、大胆な決断だった。

*GCACWシリーズとの関係 [#u07bad30]

このゲームのシステムは1992年に発表されるStonewall Jackson's Wayに引き継がれ、同作はGCACWシリーズとして発展して現在に至っている。

**Joseph M. Balkoskiインタビュー [#ef04b5ae]

:Lee vs. Grantとこの新シリーズ(=GCACWシリーズ)にはいくつかの類似性がありませんか?|
Lee vs. Grantは単独のゲームとして制作されました。それは1987年頃のことです。
これは私にとって初めてのアメリカ南北戦争への冒険でした。
南北戦争百年祭のあった私の17歳の誕生日以来、私は南北戦争ファンでした。
私は南北戦争の歴史を他の興味ある事柄すべてよりも上に位置付け、ウォーゲーマーとして13年の間この分野にいたにもかかわらず、私は南北戦争のゲームも、記事も、それ以外の何かもすることはありませんでした。私はこの題材に本当に飛び込みたかったのです。
発売されたLee vs. Grantは非常によく売れましたが、私はそのマップとユニットの規模にも、プレイヤーに求められる決断のレベルにもまったく満足がいきませんでした。

:その規模とはどんなものですか?|
その規模は軍団が状況に応じて師団に分割されるというものでした。マップ上のヘクスは2マイルで、1864年のウィルダネス・スポットシルヴェニア戦役におけるフレデリクスバーグからリッチモンドをカバーするものです。そして、私はプレイヤーにリーとグラントの役割を用意するという方法を面白く思わなかったのです。なぜならこのゲームが現実がそうであったようなエキサイティングなもの
にならないように思えたからです。そこで私はこのゲームが発売されると同時に、このゲームをどう発展させるかについてのノートをまとめ始めました。私は最初に「規模を2倍にする」そして「1ヘクスを約1マイルの規模に縮小する」と書き留めたことを覚えています。ユニットについても「軍団から師団にして、師団は旅団に分割することができる」「さまざまな階級の司令官を用意する」「プレイエリアをマップ2枚に拡大し、プレイヤーがより広い空間を移動できるようにする」「騎兵をより現実的に使用する」と同じように書き留めていきました。ある意味においてはLee vs. Grantは基礎になっていたと言えるでしょう。それはレベルの異なるゲームではありますが、Great Campaigns of the American Civil Warシリーズの「またいとこ」のようなものだと、私はいつも考えています。このシリーズは私がLee vs. Grantのためにおこなったリサーチから生まれたものです。

RIGHT:(The General Vol.29,No.4より抜粋)

* コメント [#i84d1bee]

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