Grant Takes Commandのシナリオ「Strikes Them A Blow」をプレイしました。Vassalを用いたPBEMで、筆者は北軍をプレイし、開始から終了まで146日を要しました。

シナリオの紹介と北軍の方針

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シナリオ「Strikes Them A Blow」は1964年のオーバーランド戦役(仮称「陸上戦役」)のうち、5月21日から5月23日を切り取ったものです。

史実においては、Spotsylvania Court House周辺での激戦の継続を諦めた北軍が南東への迂回を試みたもの、南軍はそれに先んじてNorth Anna川に「逆V字型」の陣地を作って北軍を捕捉しました。その後、南軍はLeeの疾病などが原因で北軍を「吹き飛ばす」ことができず、南軍の陣地が固すぎると判断した北軍はさらなる南東への迂回を実施することになります。なお、この「更なる迂回」は同じくGTCシナリオ「Marching To Cold Harbor」で扱われます(プレイ記録がGCACWシリーズ/対戦記録/89にあります)。

上の図はゲーム開始時の配置と、北軍がヘクスの占領によって得点できるVPを示しており、北軍は勝利するために25VP以上の得点が必要です。中央にある12VPのヘクス(Hanober Junction)と、その10時の方向にある2個の4VPのヘクスを奪取するためには、おそらく南軍に正面から挑む必要があるでしょう。そうなると、残りのVPをすべて拾ったとしても20VPしか得点できず、あと5VPをどこかからひねり出さなければなりません。

北軍プレイヤーの序盤における方針は次のようなものでした。

  • 左翼のHancockは全力で南に走り、南方の3ヘクス(合計8VP)を脅かす
  • 残りの3個軍団は速やかに南軍から離脱して南へと前進する
  • その後のことは、序盤が終わってから考えよう

第1ターン

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上の図は第1ターン終了時の様子です。

Hancockは当初の方針にしたがって南東へと進み、その途中で南軍の小さい部隊1個を壊滅させて3VPの得点に成功しました。また、南軍の主力部隊全部が比較的早い段階で後退を始めたため、北軍のHancock以外の3個軍団は南東に迂回することなく、ほぼ最短のルートで南に進むことができました。

第2ターン

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上の図は第2ターン終了時の様子です。

南軍は5ポイントの兵力を持つPickettの1個師団をChester Depotに残し、残りの部隊すべてをNorth Anna川の南に後退させました。北軍は騎兵を使って退路を完全に塞いだ上でPickettを攻撃して壊滅させました。VPは27となり、北軍は最低限の勝利を達成するために必要なVPを達成しました。

最終ターン

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北軍がこれ以上のVPを得点する必要はなくなりましたが、南軍が3VPを奪回することはそれほど難しいことには思えませんでした。North Anna川を渡って北軍を襲撃し、2VP(1MVの損害を与えるだけでよい)を稼いで後退したり、Chester Depotから北軍を追い出すだけでよいのです。しかし北軍は、幸いにもターン開始直後に連続してイニシアティブを取ったので、Chester Depot周辺の部隊を集結させると共に、左翼のHancockを前進させることができました。

ところが、北軍がさらにイニシアティブをとり続けてしまい、どうするべきか迷ってしまいました。Hancockの軍団を南に進めることで、南軍が全力でChester Depotを攻撃できないようにしたい、でもHancockはChester Depotへの攻撃に対する予備にもしておきたいと考えた末、Hancockの軍団からTyler1個師団だけを南に送ることにしました(上の図はTylerが単独で前進したところ)。

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これに対して南軍は、Ewellの軍団に東に向かって強行軍させ、Tylerを包囲して敗走させました(上の図はEwellがTylerを包囲したところ)。南軍がTylerのために兵力を割くことは計算どおりでしたが、これほどの攻撃をしてくるというのは予想外でした。

僕の予想が甘かったのでしょう。Chester Depotへの攻撃には非常にナーバスになっていたのに、前進したTylerへの攻撃で深刻な損害を受けることは予想してなかったのです。この戦闘で北軍は一方的に損失を受け、VPは南軍勝利の側に傾きました。

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北軍はHancockの3個師団を使ってEwellへの反撃を試みましたが、Ewellはスルスルと後退してこれをかわしました。続いて、Burnsideの軍団とTorbertの騎兵が右翼からの迂回を試みましたが、これは攻撃が失敗した上に、AP Hillによって撃退されます。最後に残ったWarrenはGrantと共に中央のLeeに対し、North Anna川越しの突撃を敢行しましたが、これも容易に撃退されました。

万策尽きた北軍がここで投了し、ゲームは終了しました。下の画像はゲーム終了時の状態です。

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-5南軍決定的勝利
+4Bowling Green (N4828)
+4Chester Depot (S3303)
+2Guinea Station (N4323)
+2Milford (N4730)
+15南軍損失(5MV)
-32北軍損失(16MV)

感想

前進する北軍と退却する北軍がマップ上の広い範囲を移動するこのシナリオは、GCACWシリーズの中でも屈指の面白さを持っていることを、今回のプレイで改めて実感できました。フルマップ2枚を広げる空間と、3時間程度のプレイ時間があるならば、いつでもプレイしたいと思います。

今回のプレイは2ターンまでの非常に良い展開と、最終ターンの最悪の展開が対照的でした。第3ターンに北軍が南軍の反撃を心配しすぎてしまい、中途半端な陽動をおこなってしまったことが最大の失敗であり、そこを的確に襲った南軍はすばらしい判断をしたと思います。

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Last-modified: 2014-10-13 (月) 10:52:25 (1826d)